アルコールは何度で飛ばせる?粕汁をつくるときに便利なアルコール知識

粕汁に使われる酒粕には、8%ほどのアルコールが含まれています。そのため、特にアルコールに敏感な方や運転前には、どの程度の加熱でアルコールを飛ばせるか知っておくことが大切です。本記事では、アルコールの蒸発温度や粕汁の調理に役立つ知識、加熱のコツを紹介します。


アルコールは何度で飛ばせるのか?

アルコールは一般的に78.5℃で揮発が始まりますが、粕汁のような液体中のアルコールを効率的に除くためには蒸気の発生が重要です。アルコールが酒粕内部に含まれる場合、105℃まで温度を上げた蒸気が内部に浸透し、アルコールを蒸発させます。

蒸しと煮込みの違い

  • 蒸し
    蒸し調理では、細かい蒸気が酒粕の内部にしっかり浸透します。この結果、アルコールが早く揮発し、蒸気と一緒に立ち上るため、濃度が急激に減少するのが特徴です。
  • 煮込み
    煮る場合はアルコールの一部が揮発しますが、液体全体に残りやすく、長時間の加熱が必要です。特に、密閉状態の鍋ではアルコールが蒸発しきらないため、蓋を開けて煮込むことが効果的です。

粕汁のアルコールを減らすためのポイント

1. 蓋を開けて調理する

アルコールは蒸発しやすいため、粕汁を作る際には蓋を開けたまま加熱することが効果的です。蒸発するアルコールが逃げやすくなり、風味を残しながらアルコール感を抑えられます。

2. 煮込み時間を長くする

粕汁を15〜30分程度しっかり煮込むことで、アルコールの大部分を飛ばせます。火加減を弱めにして、長時間煮込むのがポイントです。

3. 食材でマイルドにする

豆乳や牛乳を加えることで、酒粕の風味がまろやかになり、アルコール感も軽減されます。また、味噌を加えることで粕汁の味に深みが出るだけでなく、アルコールの刺激も抑えられます。


アルコールが残りやすいケースとは?

加熱しても完全にアルコールを除去することは難しいため、特定の状況では注意が必要です。

  1. 高温で短時間の加熱:アルコールは蒸発しきらず、一部が残る可能性があります。
  2. 酒粕の使用量が多い場合:酒粕の量が多いほど、アルコールが残りやすくなります。
  3. 密閉鍋での調理:圧力鍋などを使用する場合、アルコールが逃げにくいため、残留しやすくなります。

粕汁のアルコールに関するよくある質問

Q1. 運転前に粕汁を食べても大丈夫ですか?

基本的には、しっかり加熱した粕汁なら問題ありませんが、念のため少量の摂取に留めるか、完全に加熱してアルコールがほぼ飛んだ状態で食べるのが安心です。

Q2. 妊娠中の摂取は大丈夫?

妊娠中の場合は、アルコールがごく少量でも避けた方が良いとされています。豆乳を使った代替スープなどもおすすめです。

Q3. お子様でも食べられますか?

十分に加熱してアルコールが可能な限り飛ばされた状態であれば、お子様も安心して食べられます。ただし、心配な場合は酒粕の使用を控えるか、味噌をベースにしたスープで代用するのが良いでしょう。


粕汁の美味しさを保ちながらアルコールを飛ばす方法

粕汁の風味を活かしつつアルコールを減らすためには、加熱時間の調整調味料の工夫が重要です。

  • 弱火でじっくり煮込む:急激な加熱よりも弱火でじっくり煮込む方が、味のバランスを崩さずにアルコールを飛ばせます。
  • 味噌や甘味を加える:味噌やみりんを使うことで、酒粕のアルコール感が目立たなくなります。

まとめ

粕汁を美味しく楽しむためには、アルコールの蒸発に関する知識を活用することが大切です。78.5℃以上での加熱によりアルコールは飛びますが、完全にはゼロにできないため、調理方法や時間に工夫が必要です。蓋を開けて煮込む、味噌や豆乳を加えるなどの工夫で、アルコール感を抑えながら豊かな味わいの粕汁を楽しみましょう。


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